大部分の子供達は母親を父親以上に慕います。 優しさから生まれる信頼からです。現代は耐え忍ぶの美徳が必要のないほど世の中が平和であり、人々が保護されています。しかし、厳しい人間も、実は優しさにこそ安心し、なびくのが自然なのです。多数決を取って見れば、一目瞭然。
ながら、それを危うく感じる者も同時に存在することを知るべきでしょう。優しさが、堕落に繋がる恐れも見て知っているからなのです。そこで必要な教えは個人の独立であり、自信を持つことの薦めなのです。自信、正に自分を信じることです。自分を信じることこそ独立への第一歩です。
その考えを持ち始めたのは僕が小学生の高学年時に母に楯突き、反抗した時の事、母は“例え、親が親足らずとも子は子足るべきだ”と云うのです。それは親の言い訳ではないのか。とは思いながらも何処かで納得した自分もいました。それから更に歳を経てその言葉を何度も繰り返しました。対象が親から教師、先輩から上司と遷って行く中でその言葉はさらに変化し、人は人、自分は自分であると信じる独立自尊の心が育ったように思います。母は力で押し付けず、自分の弱さを曝け出し、僕を諭したのでしょう。
強い力に引きずられ、押しつけられる以上に、優しさこそ実は強さであるのかも知れません。
2010年7月21日
一風
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