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身体と心

精神となりますと少し大袈裟なのであえて心としました。それは何時も一対になっているものです。早速ですが身体の事で鍛錬や訓練にも共通しているものですが、堪える耐えると云う行為です。僕は既に齢65才を越えており40肩も50肩も経験しています。最初の40肩が訪れた時の症状にどう対応して良いか戸惑いました。どうやって見ても痛いのです。どうにもなりませんでした。それが情けなく痛さに耐えて柔軟体操をしたり基本型を無理矢理に行い肩に付加をかけても見ましたがちっとも良くなりません。それまでに当然整体も指圧や鍼灸も試みましたがプロは皆優しくゆっくり慌てず直して行きましょうと云います。頼んでも痛みを与え強制的な整体はしてはくれないのです。

そこでウエイトトレーニングで付加をかける事を思い付きやって見ました。その痛みとは先日経験した胆石のそれに近いものがありましたが日毎に痛みが薄れて行くではあありませんか。嬉しくなり一層励みました。直ったのです。心が痛みに耐えた結果でした。50肩が訪れた時は経験済みのため慌てず荒療治を行い直しました。道場に整体を生業とする弟子がおりますので、ウエイトで付加をかけた効用を伝えますと”その通りですが治療代を頂く患者さんにそんな痛みを味合わせる訳には行きません”と云いました。でもその方法も有る事を認めております。残念ながら医学を勉強した訳ではなく僕の得た結果を理論的にお伝えできませんが、事実である事は確かです。その方法が誰にも効果があるかどうかは判りません。痛みを精神力で押さえた事は事実としても痛さも人によってその度合いが異なりますのでお試しになる場合は慎重におやり下さい。

更に一つ。空手家やスポーツマンに付き物の腰痛ですがこれも又僕は同様な治療法でクリアーしております。症状の出た当初(1~2日)は安静にしますが、それを越えた辺りから運動を開始します。最初は通常の腹筋運動です。その後は頭を下にして起き上がるものに変え、それができたら即ウエイトを持って付加をかけます。やはり悲鳴を上げる程の痛みがあります。しばらくすると麻痺して来て痛みを感じなくなります。そうなった後の翌日ですが、間違いなく改善されているのが嬉しいではありませんか。何人かの弟子がその様子を目撃していますがまだ真似をする者は出ておりません。さてこれをお読みになった諸君の感想は如何でしょうか。僕の周囲ではかなりネガティブな反応ですが、やはり同様な考えでしょうか。

 

2009年9月

塾長 成嶋弘毅